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誤給油故障、後絶たず… セルフ式は慎重に(産経新聞)

 ■軽自動車だから軽油!? ディーゼルにガソリン

 軽自動車だから軽油を入れちゃった!? ガソリンエンジン車に軽油、逆にディーゼルエンジン車にガソリンを入れてしまったことが原因で起きる自動車故障が、後を絶たないという。誤給油の多くが燃料の種類に対する知識不足や、セルフ式ガソリンスタンドでのうっかりミスなどが原因。修理で思わぬ出費となるケースもあり、くれぐれもご注意を−。(太田浩信)

 日本自動車連盟(JAF)は3年前から誤給油によるトラブル状況を把握するため、年末年始の2カ月間にあった救援依頼の内容を調べている。それによると、今回(平成21年12月〜22年1月)は255件。前回(20年12月〜21年1月)は236件で前々回(19年12月〜20年1月)の337件から大幅に減少したが、今回は増加に転じた。

 ◆代車や社用車で多発

 誤給油はフルサービスのスタンドでも10・6%あったが、セルフスタンドが74・1%と圧倒的に多い。理由は、修理中の代車や会社の車など普段乗っている車と違う車でスタンドを訪れ、「いつも通りと思い込み・勘違い」したのが最も多く16・1%。次いで、「うっかり・急いでいた」が9・4%で、この中には「携帯電話で話しながら給油していた」事例もあった。

 また、「軽自動車は軽油が燃料だと思っていた」誤給油も6・7%で、一向になくならないトラブルだ。「軽自動車なので『軽』がつく軽油を入れてしまった」「軽トラックは軽油だと思っていた」というのが典型的な理由。軽自動車で軽油が燃料のディーゼルエンジンの搭載車は存在しない。

 ◆異なる仕組み

 なぜ誤給油してしまうと、車は動かなくなるのか。「エンジンの構造が異なるためです」と説明するのは全国石油協会品質管理事業部の新木一義部長。ガソリンエンジンは混合気(ガソリンと空気を混ぜたもの)をピストンに送り込み、電気的に火花を散らして燃焼させる。これに対し、ディーゼルエンジンは圧縮した空気に軽油を高圧噴射し、自然着火させて燃焼させる仕組みだ。

 構造の違いによってガソリン車は静粛性などに優れ、ディーゼル車は燃費が良くパワーを出しやすいなどの特性を持つ。また、燃焼させる仕組みが違うため、着火性など燃料に求められる性質は異なる。このため、適正な燃料でないとエンジン内で燃焼が起こらず、車は動かない。誤給油すると、燃料を抜き取ったうえで、場合によっては洗浄や部品の交換も必要になる。

 誤給油の防止には(1)車検証に記載されている燃料の種類を確認(2)車の給油口部分に張られた油種を確認(3)セルフスタンドでは給油ノズルの油種が適用油種か確認−が大切。また、セルフスタンドで操作方法や適用油種が分からない場合は、店員に尋ねることでトラブルを回避できる。

 JAF広報課の小林修副主事は「誤給油してもタンクに適正な燃料が残っていると、少し走ってからエンジンが止まり道の真ん中で立ち往生することもある。事故にもつながりかねないので、給油は慎重に」と話している。

                   ◇

 ■コスト軽減、安価もメリット

 セルフ式ガソリンスタンドが規制緩和によって解禁されたのは平成10年。当初は伸び悩んだものの、13年ごろから急増に転じた。

 日本エネルギー経済研究所石油情報センターによると、全国にあるガソリンスタンドは20年度末時点で4万2090件で、このうちセルフスタンドは8098件(21年9月末)。競争激化などでスタンド全体の数は減少傾向にあるが、セルフスタンドは微増が続いている。同センターでは、セルフ式は人件費が安く経営コストが軽減できるうえ、利用者にとっても数円程度安い単価設定のメリットもあり、今後もセルフスタンドの割合は高まっていくとみている。

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